「下がったところで買い増せば、平均取得単価が下がって早く元に戻るはず」。そう考えて、高配当株でナンピン買いをしたことがあります。結果は、買い増した翌日に半分を売って、約2万2千円の損が確定しました。この記事では、SBI証券の取引履歴と実現損益の数字をそのまま使って、何が起きたのかを振り返ります。
この記事について
- 2026年4月に書いた同じテーマの記事を、実際の取引履歴の数字に合わせて書き直しました
- 数字の出どころ:SBI証券「取引履歴」(2026年1月〜7月)「実現損益」(2026年1月1日〜10月7日・税引前)「配当金履歴」(税引後)「保有証券」(2026年10月1日時点)
- 銘柄名と株数は伏せて「銘柄B」と書きます(金額と割合だけ載せます)
「下がったら買い増し」は、思っていたより難しい判断でした
先に結論:ナンピンの翌日に半分を売り、約2万2千円の損が確定
銘柄Bで起きたこと(2026年)
- 2月中旬:配当利回りにひかれて購入
- 3月31日:買った値段から約22%下落したところで、最初と同じ株数を買い増し(ナンピン)
- 4月1日:持っている分の半分を売却 → 実現損 −22,300円
- 4月13日:同じ株数を買い直し
- 10月1日時点:含み損 −15,200円/6月の配当 +3,695円(税引後)
※売却の損は税引前、配当は税引後なので、合計はざっくりの目安です(合計 約−33,800円)。
ナンピン買いで、平均取得単価はどれだけ下がったか
ナンピン買い(難平買い)は、持っている株が値下がりしたときに買い増して、平均取得単価を下げる方法です。私のケースでは、最初の購入から約22%下がったところで、同じ株数を買い増しました。
実際の数字(割合で表示)
- 買い増し前:元の値段に戻るには、株価が約29%上がる必要があった
- 同じ株数を買い増した後:平均取得単価は最初より約11%下がり、損益ゼロに戻るのに必要な上昇は約14%に縮んだ
「必要な上昇が半分になった」ので、数字の上では安心感がありました。ただし同時に、この銘柄に入れているお金は2倍になっています。ここから下がれば、損も2倍の速さで増えます。
平均単価は下がるけれど、同じ銘柄に乗せる金額は増える
翌日に半分売ったら、「損切り」と同じ結果になった
買い増した翌日、持っている分の半分を売りました。売った値段は、前日に買い増した値段とほぼ同じです。感覚としては「昨日買った分を売っただけ」でした。
ところが、実現損益の画面には−22,300円と出ていました。理由は、売却の損益が「平均取得単価」から計算されるからです。同じ銘柄を何回かに分けて買うと、税金の計算上の取得価額は、それまでに買った分を平均した値段になります(所得税法施行令の「総平均法に準ずる方法」)。
何が起きたのかを整理すると
- 買い増し後の平均取得単価は、2回の購入の真ん中の値段になる
- その翌日、平均取得単価より安い値段で半分を売った
- → 売った分の損は「平均取得単価との差」で計算される
結果だけ見ると、「最初に買った分を約22%下で損切りして、安く買った分だけ残した」のとほぼ同じでした。ナンピンをした意味は、1日でなくなっていました。
その後:12日後に買い直し、10月時点では含み損
4月13日に、同じ株数を買い直しました。売ったときより少し高い値段です。10月1日時点の保有画面では、含み損は−15,200円。6月に配当を3,695円(税引後)受け取っていますが、売却の損と合わせると、銘柄Bはまだ約3万4千円のマイナスです。
この銘柄の半年間の答え合わせは、別の記事にまとめています。
→ 【投資日記】「大火傷」と書いた高配当株2つ、半年後の答え合わせ
取引履歴を並べてみると、自分の判断のクセが見えてきました
振り返って分かった3つのこと
① ナンピンは「下がった理由」を調べてからでないと意味がない
平均取得単価を下げても、株価が戻らなければ損は増えるだけです。私は「配当利回りが高いから」という理由だけで買い増していて、なぜ下がったのかを調べていませんでした。
② 買う前に「どこまで下がったら、どうするか」を決めていなかった
買い増しも売却も、その場の気持ちで決めていました。その結果、買い増した翌日に売るという、いちばん損が出やすい動きになりました。
③ 売買を繰り返すと、実現損がどんどん積み上がる
保有画面の含み損だけを見ていると気づきにくいのですが、売るたびに損は確定していきます。成績は「実現損益+含み損益+配当」を合わせて見る必要がありました。
今の投資方針
この経験もあって、資産づくりの中心は新NISAでのS&P500インデックスファンドの積立にしています。毎月同じ金額を自動で買い続けるので、「下がったら買い増すかどうか」を自分で判断する場面がありません。個別株は少額にとどめ、記録を残しながら勉強として続けています。
📝 まとめ
- 約22%下がったところで同じ株数を買い増し → 平均取得単価は約11%下がった
- 翌日に半分を売ったら、平均取得単価で計算されて約2万2千円の損が確定
- 結果は「最初の分を損切りした」のとほぼ同じで、ナンピンの意味は1日でなくなった
- ナンピンは「下がった理由」と「事前に決めたルール」がそろって初めて検討するもの
- 私は積立投資(S&P500)を中心にして、判断の回数を減らしています
⚠️ 免責事項・投資に関するご注意
本記事は筆者個人の取引記録と感想であり、特定の銘柄や金融商品への投資を勧めるものではありません。投資には元本割れを含む損失のリスクがあります。取得単価や税金の計算方法は口座の種類や証券会社によって異なる場合があります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。


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